2021/6/12・井田 透明度5‐10 水温21℃
先生ーっお願いしますっ。
井田の深ーところを攻めていたら、イソバナカクレエビを発見。
写真のムチヤギを宿主としていることがすごく珍しいと感じ、
この日一番の手練れダイバーに撮影をお願いした。
さーすが先生っ。
ムチヤギに住むガラスハゼを背景にとてもナイスな一枚に!
せんせーっお願いしますっ。
おーっさすが。
おしゃれ度高めの帽子のカイカムリ、かわいいですねー。
せんせーっ。
きれいですねーっ。
マグマのような赤いウチワに透明のアカスジカクレエビ。
せんせーっ。
せんせー。
僕の心の中では、いい被写体が見つかるたびに
そう呼んでたのです。
ただ、
この日のぼく的ハイライトはちと違います。
今日の主役は・・・、
森のように鬱蒼と広がる海草、
・・・でもなく、
ぼくの話をほとんど聞かない女子二人組っ、
・・・でもなく、
ひとりだけカエルアンコウを見つけて楽しんだジェントル!
・・・でもなく、
最新のカメラにメモリースティック装備の天然女の子っ!
でもなく・・・。
(SDカード主流のこのご時世にMSが使えること初めて知った)
最近やっと耳抜きについてわかってきた、
立ち姿がモデルのような旧知のMiss。
でもない・・・。
その人は・・・
いつもGOPRO(小型の動画用カメラ)を握りしめやってきて
魚の群れに囲まれることや、
生い茂るマメタワラの森に身体をうずめることを、
大いなる喜びとしている常連のジェントルで。
前回のこの人と潜った時もそうだった・・・
残りの空気量を確認するぼくに、
大きなゼスチャーで答えてくれる彼。
両手を使ってわかりやすく、ゆっくりと、
右手で5
左手で3
右手で0
「残圧80ということなんだろう、それはわかった。」が、
その度に、左手に握られていたGOPROも海底へと
ゆっくりと潜降を始めるのだ。
「かっ、カメラー!」
その都度捨てられるかわいそうなカメラを指さすと、
彼は大慌てでそれを拾い位に行く・・・
前回と全く同じ・・・。笑
ある日、
船上でバランスを崩し、慌てふためいた彼・・・
誰も見ていまいと周りを確認中にぼくと目が合い、
罰悪そうにしていた、あの日も・・・。
助手席でドアノブを握り損ね落ちそうになった彼・・・。
あのときも・・・
僕は一部始終を見ていた。
「熱いですから気を付けて」言われたそばから
カニクリームコロッケを頬張り上顎を火傷した彼・・・。
それらの記憶が蘇る・・・。
楽しかった一日。
ぼくはGoproを体のどこかにランヤードで固定することを
提案し、
主役は帰路につく。
その背中を、心の中で、
惜しみないスタンディングオベーションで
見送ったのです・・・。
PS:ソラスズメを狙って
海草に潜んでいたアオリイカ、の動画の後半に、
海草に覆われて恍惚の彼、が登場しています。笑
まさ