6月20日(土) 田子 透明度:8~15m 水温:21℃
生き物には色々な身を守る術がある。
鋭い棘や角、牙をもつもの。
秀でたスピードをもつもの。
数で勝負するもの。
固い殻で身体を覆うもの。
かれらは・・・
お洒落な帽子をかぶることにした。
あ、失礼。
海綿をかぶることで、海綿に擬態することにした。
体長の5倍はあろあうかと思われる帽子。
その正体は、『ジュズエダカリナ』という海綿の一種。
海綿とは、体を洗うスポンジのもとなどになる水中生物(海綿動物門です)です。
樹木のように伸びるジュズエダカリナの一部をチョキンと切り、
さらにチョキチョキと体にフィットするように整形して、
はい、完成。
この子がお洒落なだけでしょ?
いえいえ、カイカムリはみーんなお洒落なのです。
ちなみに、ジュズエダカリナをかぶったカイカムリをご紹介しましたが、
他にも多種多色な帽子をかぶったカイカムリがいます。
皆さん、見つけたら私に写真ください。笑
とにかく帽子は体よりも数倍大きく。
その大きさが、自分の強さを誇示するためのものなのか。
ちょっとくらいかじられても大丈夫な仕様なのか。
やっぱり・・・こだわりのオシャレなのか?
真相はカイカムリに聞いてみないと、わかりませんが。
この特徴的すぎる大きな帽子をかぶっているがゆえに、
壁面にくっついている千切れた不思議なジュズエダカリナを、
その下に隠れるカイカムリを、見つけることができる。
(↑皆さんも、田子の白崎で潜る際は探してみましょう。笑)
そして、この身体よりも大きな帽子をかぶっているがゆえに、
海草にひっかかって動けなくなっていた・・・。
うーん、身を守る術は身の破滅と紙一重。
ちなみにカイカムリにフォーカスを当ててしまいましたが、この『海綿動物』。
自力で移動することのできない固着生物で、
数ミリから1mほどのものまで、様々な色のものが存在します。
水をろ過して栄養分を摂取するため、水を綺麗にしてくれるそうです。
みか