何かと忙しい都会生活!
それでもダイビングを通じて海を身近に生活してるスタッフ達の不定期日記。
マサシ:
筋肉の貯金はできる
ミカ:
トイレ近い
マイ:
一番エライちび
スズカ:
すぐ寝る。
ユキヤ:
祖父農家 米安定供給
マサ:
脳が硬式野球
2020.7.23~24(木・金) 安良里 透視度2~7m 水温21.3℃~25.4℃
小学6年生と中学1年生の男の子がダイバーになる。
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普段からこの2人に関わる機会が多かった僕にとって、
何故か不思議な感じがした。
一緒にゲームの相手をして、ボコボコにしたり、
一緒に走ったり、野球をしたり、ご飯を食べたり。
自分の弟のように関わっていた子たちが、
ようやくダイバーになる。

大人とは、違い長時間集中が保てない。
陸上での説明は、なるべく短めに、そしてふざけながら進める。
気持ちが逸れてきた時は、
『先輩、頼りにしているぞ。』と中学1年生に言うと、
『まあ、任せなさい』と照れ、上機嫌に。
すると、小学6年生に向かって、
『おいー、しっかりやるぞー。』と鼓舞する。
上の機嫌を持ち上げれば、下がつられて上機嫌に。
単純だけど、そこが可愛い。
思わず、微笑む大人3人。
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水中は視界が非常に悪かった。
それにも彼らは、臆さない。
水中の景色を楽しむことは出来ないから、
進み方で楽しむ2人。
手の力で前に飛んで、着地。
中性浮力は全く無視だけれども、
この楽しみ方を見つけられるのも子供の特権かも。
どういう状況でも楽しむ姿は、
見習わなきゃならないかもしれない。
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休憩時間は、2人と浅瀬で遊び、
お風呂では、保健体育の説明をして、
自分もこの年齢の頃、気になってたなと懐かしさを感じ、
夜ごはんの時は、なぜか5人で筋トレをしたり、
ずっと動き続けていた気がする。
2日間が終わるころには、僕もかなり疲れた。
けども、この経験はお互いにとって貴重だったと思う。
4人とも本当におめでとう。
そして2日間、子供たちにお付き合い頂いた2人、
本当にありがとうございました。
ゆきや
2020.3.1(日) 雲見 透視度15m 水温17.4℃

カイトが小学生として最後のダイビングとなった今日。
思えば、彼と出会ったのは約1年3か月前、
2018年12月23日と24日。
当時僕は、スタッフになりたてでした。
初めて喋った時は、『なんて生意気なんだ。』
そう感じてました。
『ドライスーツは嫌だ。』
『潜りたくない。』
と嫌だ嫌だ攻撃をされて、困ったのを今でも覚えています。
大瀬崎の砂浜を駆け巡り、行方をくらます。
大瀬崎の湾内を隅から隅へ駆け巡り探し続けました。
ようやく発見した場所は、波打ち際。
自分で作った砂の防波堤が、
波に勝つか負けるかを観察していたのを覚えてる。
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
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そんな彼が、お母さんと一緒に月一回のペースを崩さず、
コツコツ潜って、気づけば40本をまじかに控えている。
早かった。
最初は貝を拾い、熱湯消毒をして友達へプレゼント。
魚がいても、興味のある生物がいなければ、
『生物がいなかった』と言われた。
そんな彼が、今ではシュノーケリングをしている人を見て、
『潜ればいいのに、もったいないな。』と言うまでに。
本当に成長した。
いや、成長させてもらったのかもしれない。
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
彼と出会ったのは、小学5年生の12月。
来月からは中学生に。
寮に入ってしまうから
今までのような頻度ではきっと来れなくなってしまうだろう。
これから中学に入り、寮に入り、いろんな人に揉まれ、
どう変わっていくのだろう。
少し寂しくはなるけど、
また会うその時を楽しみに。
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卒業おめでとう。
おたま
2020.1.26(日) 井田 透視度15m 水温17.3℃
最近の子ども達は、
室内でゲーム、スマホばかりしているみたいですね。
かく言う僕も小学生のころはそんな感じでした。
前半は外で遊びはするものの、後半はゲームへ移行。
今思うともっといろいろな事に挑戦すべきだったなぁ。
最近の子ども達の姿を想像してから、
今日のカイトの姿を見ると、
可愛らしくもあり、頼もしくもあり、
そしてやかましくもあった。
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水中ではダイビングを楽しみつつも、
地上に出れば、無邪気にスケボーで遊び続ける。
まだ、立って自分の足で加速することは怖くて出来ない。
だからスケボーの上に座り、手で地面を押す。
その姿はボブスレーのよう。

新しい「おもちゃ」を手にした彼は、
コケて血を流しても、
服がぼろぼろになろうとも関係なかった。



水中で大人たちに混ざり、泳ぎ、
本人と僕の空気を全て吸い尽くした後は、
誰よりも早く苦手な後片付けして、またスケボーで遊ぶ。
よほど気にいったんでしょうね。

今日見たカイトの姿を見て、
僕とリョースケさんは、お互いの顔を見合わせ語りました。
『日本は平和ですね』
ゆきや
2019.10.6(日) 井田 透視度12~15m 水温25.6℃
まずはスイムから。
絶好のダイビング日和となった今日は井田へ向かった。
僕は、ベスト透明度チーム。
すなおさんは初心者チーム。総勢12名。
最近ずっと海況が良い状態が続いているおかげなのか、
今日の井田の陸上、水中は人、人、人。
人だらけ。
混雑している人の間を掻い潜って、
潜っていく。

コガネスズメダイの幼魚
怖いでしょ?
魂抜けてるの?
透明度抜群の海。
マクロな南方種がいっぱいいる海。
通常なら主役になるはずなのに、今日ばかりは違う。
今日はこの2人。
いや、違う。右側のアツコさんだけ。
左のノドカさんは被害者だ。
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エア切れになったから?
・・・違います。
オクトパスを咥えながら、1人浮上しかけたから?
・・・いいえ、違います。
それは、こういう理由。
今回僕は、エア切れになっても渡せない、と事前に伝えていた。
それは、小学生のカイトが100%エア切れになるから、
僕が渡さなきゃならない。
『エア切れになりそうだったら、
ノドカさんか、ナツさんにもらいに行って。』
っと伝えていたのに、
アツコさんはエア切れでもないのにノドカさんの元へ向かって、
がっしり腕を鷲掴みしていた。
地上にあがってきて、休憩しながら、
『あれは、どうしたんですか?』っと聞くと。
『だって、玉ちゃんが何かあったら、シノブさんのとこに行けって言ってたじゃん。』
ん?何か違和感が。まあいいや、とりあえず、
『何かあったらって言ってないですよー。
エアーが少なくなったらですよ。』
『えー、言ってたよ。シノブさんかナツさんに頼ってって。』
シノブ?シノブって誰??
『シノブって誰ですか?』
『えっ、シノブさんでしょ。』
とノドカさんを指さして、言っている。
どうやら、名前を覚え間違いしていたみたい。
『だってシノブっぽいんだもん。』
静かな雰囲気は似ているけど、ニュアンスが全然違いすぎる。
長閑(のどか)・・・静かでのんびりとして落ち着いているさま。
忍び・・・隠れたりして、人目を避けること。人に知られないように、ひそかに物事をすること
うん、違うね。
間違え探し。
こんなことをしたって。
自分の力で泳ぎなさーい。
こんなことをしたって、今日は負けたね。
『しのぶ』
これには、勝てない。
尾びれの黒い線は何?
ゆきや
2019.09.08(日) 大瀬崎 透視度8m 水温26.2℃

台風が接近しているため、この日向かったのは大瀬崎。
他が荒れていても、比較穏やかなポイント。
ちっちゃい生き物が好きな人、ただただ浮かぶのが好きな人、
貝集めが好きな人、中性浮力のスペシャリティがやりたい人。
好みの違う皆を一緒くたにして水中へと向かう。

水中生物探すみんなを他所に、
僕とイッセイさんは黙々と中性浮力の練習。
イッセイさんが今日2本のダイビング中、
ずっとやっていた逆立ち練習。
これがまた難しい。
人差し指を第二関節まで差し、
その指をそれ以上に抜けることも、刺さることもなく、
自らの呼吸だけでキープしなければならない。

僕たちが生物を探す最中、
イッセイさんは黙々と逆立ちになっている。
どうやら、逆立ちの奥の深さにのめり込んでしまったよう。
生物を探すべく、20m前後の水底を嘗め回すように見る。
『どこだ、どこだ、どこだ。』
どこを探しても見当たらない。なぜ。
固定の生物の位置情報は頭に入っていたのに。
原因は僕が自らの現在位置を見失っていたからだ。
今まで大瀬崎で迷子になったことがなく、焦ってしまった。
結局1本目は何も見つからず、窒素を溜めたのみ。

屈辱的な結果になってしまったのを取り返すべく。
2本目、『はまゆう』のアイハラさんと綿密に打ち合わせ。
それはもう綿密に。落ちの無いように。
打ち合わせのおかげか、
2本目はすぐさまミジンベニハゼを見つける。
ちょっと一安心。
当たりを見渡すとガラス瓶に入っているタコや、
ミジンベニハゼ②も見つかっていく。
1本目がなんだったのか。謎だ。

ちょっと乗りに乗ってきたところで、
タイムリミットがあと僅かに。
ウミテングを発見。しかもペア。
ラッキーなんて思ってみんなを集め、写真撮影。
・・・・・・・・・・。
もうリミットがヤバい。
急いで、戻ろうとする。
しかし、こういう時に限って止まるのがカイト。
貝が気になっちゃって、止まる。
タンクのバルブを掴み、安全停止ラインへと連行。
着いた頃には、なが~いなが~いそれはなが~い安全停止。
終わった人から上がってとお願いし、
水深4mでまったりストップ。
今日はうねりがなくて良かった。

終わるころにはイッセイさんは、逆立ち名人に。
今度お会いした時は、お願いするときっとやってくれます。

ログづけでカイトには、
『何もいなかった。』と書かれました。
子どもって正直すぎて時に残酷ですね。
僕は傷つきました。
ゆきや
何かと忙しい都会生活!それでもダイビングを通じて海を身近に生活してるスタッフ達の不定期日記。