2019/3/3・井田 透明度15m 水温15.8℃
朝から耳元で、
「今日は桃の節句だからっ、女の子にやさしくしなきゃいけない
日ですよっ」と何度も何度もスナオがうるさい。
いつもの温情を忘れ、厚かましくも更なるやさしさを求めるな
ど・・・近年稀に見る憂鬱な3月3日の早朝になっている・・・。
仕方がないので、井田までの道中~そして復路の昼飯処まで一手
に運転手を買って出た。
ルームミラーに移る、瞼と口を半開きにしたすなおの寝顔が視界
に入るたびに、優しさが揺らぐ・・・。
帰り道、お昼ご飯処から運転を代わってくれた大切にされるべき
御方に、海老名パーキングに立ち寄った際、カフェモカをご馳走
させて頂くことにした。
一日中、
何かに騙されているような感覚がしつこく体に纏わりついてい
た。
あの日・・・、
久々に入った井田の海はたのしかった。
ちっさい生き物に全く反応しないムラタマサは、抜群の透明度の
中層を飛び回っている。
対照的に浮力に自信のないテヅカちゃんはこの日 観たどのカエル
アンコウよりも地を這って安心していたし、
新進気鋭のミモリンことミモリは、買ったばかりのカメラを早く
も使いこなそうとしている。
そしてこの日、
紛れもなくお姫様だったのは「ヒロちゃん」で、
この日の作品はすべて彼女のもの。
白くてフワフワの1㎝のイロカエルアンコウ。(↑タイトルPhoto)
モコモコピンクの1.5㎝のオオモンカエルアンコウ。
写真はないが、イチゴみたいなホヤを被った8㎜カイカムリ。
咲き誇るクダヤギにひっそりとアカスジカクレエビ。
オーをラ纏った鎧のスザクサラサエビ。
綺麗なボディラインのノウメアワリアンス。
お洒落に目覚め始めたころ合いのナガハナダイ。
赤いキュートなドットのシリウスベニハゼ。
どれをとっても、珍しくそして魅了される。
それを余すとこなく撮ってくれる。
とっても、いい作品。
この日の優しくされるべき姫は、
まぎれもなくヒロちゃんだったろう。
スナオじゃなくて。
まさ