2020.12.28 伊東 透視度20m 水温16.8℃
『ハナダイが見たい。』
ひと月前、満面の笑みでリクエストしていたアサミさん。
朝、店の扉を開け、顔がひょこっと出た瞬間から、ニコニコ。
相当心待ちにしていたんでしょうね。
どんなハナダイがいるのか、ワクワクしている。
そんな感情が、表情から滲み出ていた。
荒れているのがデフォルトの伊東が、
この日は凪いでいる。しかも、流れも無し。
久々に体感する心地よい伊東に、
ウキウキしながら、探しに向かった。
ふた月ほど前から、
水中に大きな影を作る程のキビナゴはまだまだ健在。
思わずうっとり、見とれてしまう。
ただ、今日は『ハナダイが見たい』、そういう日。
キビナゴ達の事は一旦脳から外し、
ふかーいふかい、それはふかーい所を移動したのでした。
いるわ、いるわ。
あちらこちらに、散っているハナダイ達。
キンギョハナダイに始まり、サクラダイ、スミレナガハナダイ。
ナガハナダイ、フタイロハナゴイに、カシワハナダイ。
スジハナダイに、フチドリハナダイ。
バリエーション豊富なハナダイ達に、
ついつい時間を奪われてしまう。
わんさかある、ソフトコーラルと写真を撮ったものなら、
楽しくて、楽しくて、楽しくて、みんなは僕を見なくなる。
それほど楽しい。
ただ一つ難点が。ただただ深すぎる事。
あっという間に窒素が溜まり、
時計が浮上のお時間を知らせ始める。
もっともっとここにいたいのに・・・。
帰らなければならない。
毎回訪れるそんな葛藤。
どうしたのものか。
そんなこんなでアサミさんと話し合い、
私たちは決めました。
平日にエンリッチを担いで、3本潜ってしまおうと。
これでより、ハナダイを楽しめる。
あー、今から2月が待ち遠しい。
ゆきや