2020/8/13-14・ 田子 安良里 透明度5-10m 水温18-26℃
この日の4日前、
店番をしていた僕は正午過ぎに一本の電話を受けた。
久しぶりにダイビングを再開したいと言う。
受話器の向こうの女性に名を尋ねると、
まだタケシやシンゴさんが沖縄に行く前の頃、
理解ある両親の庇護のもとOCEAN TRIBEに出入りしていた、
中学生だった少女の顔が浮かび上がる。
皆で可愛がっていた子と同じ名前だ。
もう13年も前の記憶・・・。
おそるおそる、
「しん子か?」と当時の呼び方で呼んでみる。
すると彼女は、
「まささん?」・・・「しんこですっ」と
応えてくれた。
その日のうちに店に駆け参じてくれた彼女は
当時の面影を残しながらも、
気配りや受け答えしっかりできる立派な社会人に変身していた。
偶然にも、
欠員の出ていたこの一泊ツアーと、彼女の盆休みが重なり
急遽同行することになった。
当然、昔話に花が咲く。
再会の喜びの中で、
感慨にひたりながら、西伊豆は田子と安良里の海につかる。
伊豆全域に暮らすアカイソハゼ。
冒頭の写真はコジカイソハゼ。
互いに3cm程の個体で生息域も似ていることから、
遠目では別種と認識するのが難しい。
でもこうして写真で撮り比べてみると、
コジカイソハゼの美しさに驚いた。
そいで、この日僕が初めて認識したキンホシイソハゼ↓と、
アカスジウミタケハゼ↓も併せて、この三種は
温暖化の恩恵・・・と思われる、
伊豆では今まで見ることがほとんど出来なかった種。
久しぶりに、敬愛する「母」(通称)と共に、
おそろいのカメラを構えて並んで写真に没頭した。
別名ハゼツアーと名付けてもいいのだろう。
「ハゼ」と「母」と「僕」は、海底を這いまわった。
タマテの海洋実習チームと宿で合流し、
目の前の海岸に、広がって寝転んで、
夜空にペルセウス流星群が煌々と走るのを眺めていた。
抜き打ちで100発ほどの花火が上がった。
密を避けるため、「知らされざる花火」・・・。
ぼくらそれぞれの面々が、
今年の夏の季語に照らしだされた。
再会に、
ハゼツアーに、
ライセンス取得に、
乾杯ー。
まさ