2020.3.14~15(土・日) 田子 透視度8~15m 水温16.5~17℃
一昨日あがったスナオさんのブログの通り、
この日は、冬並みの寒さ。そして生憎の雨。
ついつい寒さに気持ちが負けてしまいそうになるけれど、
それを気にする暇を与えないくらいうるさい、
売れないミュージシャン風の男、ワタクさん。
既にAOWを持っていて、AOW講習が2度目だからなのか、
はたまた僕との付き合いが長いからなのか、まぁ騒がしい。
いつも通り、ぼくのブリーフィングにちゃちゃを入れ、
進行を妨害してくる。
その隣では、真面目に話を聞いていると思えば、
ちょいちょいすっとぼけた事を言い出す、サホさんが。
そんな変な2人に挟まれながら、
ケイコさんのAOW講習は始まった。
船からのエントリー方法は、バックロール。
上手になれば、回転せずに入れる。
慣れないうちは、きっと回転してしまう。
上手く入るにはコツが必要。
初めてやるケイコさんはもちろん、
サホさんだってワタクさんだって失敗してしまう。
2本目に向かう前、もう一度コツを説明し、
『これがプロだっていう見本を見せてあげますよ。』と宣言。
この30分後、僕は後悔する羽目となった。
ポイントに到着。
皆に『僕の手本が見えるとこに移動して。』と言い、
『じゃあ行くよ。3、2、1、0・・・・・・。』
それは一瞬の出来事でした。
後ろにスッと倒れると。
フィン先が椅子に引っかかる。『あ、やっちゃった。』
すぐ失敗したと察知しました。
後ろに倒れた体は海へと入り、フィン先はようやく外れた。
外れた足はそのまま、船のヘリに強打。
どう考えても回転してしまうパターンでした。
そこを僕の筋肉で、回転を止めて浮かびあがった。
完璧な手本を見るつもりだった皆の顔は、
『え、今成功したの?』
『んん?これなの??』
そんな顔をしていました。
どうして僕はワタクさんの前だと失敗してしまうのでしょう。
前にも同じような事がありました。
こうして僕は、帰店してからも皆にいじられ続けました。
日中の失敗、そしてお手柄を話の種に、杯をあげる。
ビールのCMのような子たちと、
僕の一つ上とは思えない彼と。
カメラを向けると、
その一回一回で必ずポーズをとるワタクさん。
今まで一緒に潜ってきて、ワタクさんこういう写真が沢山ある。
それを集めたら、きっと写真集できちゃうんでしょうね。
とりあえず僕は、これからも撮り続けるとしよう。
ワタクというミュージシャンを。
おたま