2020.7.8(水) 伊東 透視度12m~15m 水温18.8℃
連日続く大雨の影響で、伊豆全域で水中が視界不良に。
ただ、伊東、熱海だけは、茶色なのは水面付近のみで、
10m以深から劇的に水が綺麗になる。
透視度15m程見える視界に、
色々な方向から突っ込んでくる魚の群れ。
キンギョハナダイに始まり、
タカベ、イサキ、メジナ、そしてイワシ。
終始、首を上下左右に振り続ける中で、
ひと際大きいサイズの魚が水底でじっとしている。
アオブダイだ。
決して珍しい魚ではないけど、
小さい魚がうようよしている中だと、目立つ。
砂地にじっと止まり、
ホンソメワケベラに身体を掃除してもらっている。
さぞ、気持ちいんでしょうね。
是非とも僕の足を、掃除してほしい・・・。
歯が特徴的なアオブダイ。
雑食のアオブダイは、藻類、甲殻類や貝類など、
なんでも自らの歯で砕いて食べてしまう。
水中で耳をすませば、
『ぼりぼり』と音を立てて食事しているのが
聞こえてくるかもしれない。
どうやら、人間の指を
簡単に食い千切ってしまうほどの力があるようです。
雑食のアオブダイはてっきり美味しいのだと、
僕は思っていました。
調べると、アオブダイは食べることは出来るのだが、
食中毒になる可能性があるようです。
実際に1953年から現在まで5件食中毒による死亡例が。
アオブダイが保有している毒はパリトキシンという毒成分で、
フグ毒で有名なテトロドトキシンより毒素が強いそうです。
ちなみにこのアオブダイ、
昼行性の魚なので夜は岩影で寝ています。
その寝方が特徴的で、口から粘液出して、
自らを覆う薄く透明な寝袋の中で睡眠をします。
理由は解明されておらず、
通説では寄生虫から身を守る為ではないかと言われています。
その姿は、まだ僕も見たことはないです。
きっとナイトダイビングで見れるんでしょうけど。
出逢ったら、寝袋がどんな感触なのか触れてみたい。
ゆきや