2020.10.3‐4 田子 水温24.6℃ 透視度15m
この日の晩飯。
僕たちは、無言でご飯を食べまくっていた。
夢中で、自分の目の前にある、
刺身、そば、アワビ、米、漬物、みそ汁。
全て平らげるまで、誰もしゃべろうとはせず、
むさぼりついた。
午前9時10分ごろ、レスキュー部隊は田子へ到着した。
車を降りるなり、セッティング、スーツの準備。
動きに無駄は無かった。
この日やる事の説明をし、すぐさま水面へ。
12時半まで、僕たちは少しの休憩以外、
地上へは上がることなく、
ひたすら人を助けるトレーニングを重ねた。
たまたま体力があり、ガッツがある人が揃ったのもあり、
僕もさらに真剣に講習を続けた。
おぼれている人を助けたり、水中にいる人を引き上げたり。
何度も何度も、潜降しては浮上を繰り返し続けた。
お昼ごはんを食べ、少し休憩し、
午後2時には再び水面へと向かった。
ホリケンは、自分より+10㎏ほど重い、エグチさんを担ぐ。
苦しそうな顔をしながら、彼は必死に必死に歩みを進めた。
一方、その逆をすると・・・、
簡単そう。
やはり、体重さがあると、力があっても厳しい。
そして、翌日やるテストに向け、4時半までみっちりと。
何度も何度も器材を外しては、再び背負いなおした。
上がってきた時には、皆疲労困憊に。
ただ、モナカだけは違った。
初めて袖を通す自分ドライスーツ、
嬉しさのあまり、テンションは高いまま。
そのころ、僕もテンションが高くなっていた。
筋トレ直後のような興奮状態。
疲れているけども、気分はハイ。
このテンションをキープしないと、
ガクンと崩れてしまいそうだった。
そして、僕たちはアドバンスチームと共に
ナイトダイビングへと向かった。
普段のように潜っていないせいか、
疲れているけども、それはもう楽しくて楽しくて楽しくて。
潜るのがこんなにも楽しいのだと、改めて感動。
この一日を終えた後迎えた夜ご飯。
お腹が空き過ぎて、夢中でむさぼり続けた。
ビールに感動し、食事に感動。
食べ終えてから、ようやく皆の口から言葉が。
半分以上僕のランボー話だった気がするが・・・。
前日徹底的に練習したおかげで、
テストは皆ほぼ完ぺき。
レスキュー講習は、人のトラブルを対処できるようになる講習。
ただ、それよりも根性がつく気がする。
彼らは強い。
何が上達したかって、潜降が素晴らしく速くなった。
そりゃあそうだ、何十回も潜降と浮上を続けたのだから・・・。
ただ、一つ。
講習を終え、プラスで潜りに行った沖の浮島根は、
異様に楽しかった。
合宿お疲れさま。
ゆきや