2019.11.11(月) 雲見 透視度20ⅿ 水温23.8℃
『どこか遠くに行きたい。』
それが今日のリクエスト。入れたのは、マナミさん。
僕はこのリクエストを初めて見た時、
『何か辛い事でもあったのか』、
『悩んでいることでもあるのではないか』、
少し心配になりました。
朝、マナミさんと会い、恐る恐る尋ねる。
『何かあったんですか?』
すると、マナミさんは『なんのこと??』みたいな表情で、
『何もないけど、どうしたの???』
と聞き返されてしまった。
よくよく聞いてみると、ミカさんにお願いする際に、
『平日だから、遠くにいきたいな』っと言っていたみたい。
日本語って難しいですね。
ひと言欠けるだけ、意味がガラッと変わってしまう。
それでも、ちゃーんとリクエスト通りの
ちょっと遠い所、雲見へと向かった。
雲見に行くのが初めてであろうと、2回目であろうと、
何度も行っても、雲一つない快晴の日に潜る雲見は、面白い。
縦に、横に伸びる無数の穴。
ライトを手に取り、赤べこのように首を振りながら、
何かいないか探し回る。
こういう暗ーい地形ポイントは、ライトが重要。
それなのに、ササモトさんのライトときたら、
消えかけの線香花火ほど明かりしかない…
照らせるのは、2センチ先くらい。
もともと洞窟系が苦手なササモトさんは、
暗い穴には入ってくることはなかった。
次はちゃーんと充電してください・・・。
ドリフトSPを取りたいマナミさんのために、
まずは手本を見せる。
前回ササモトさんの前で失敗している僕は、
今回こそ汚名返上するべく、
ゆっくり、確実に、フロートを打ち上げる準備をしていく。
『どうですか、完璧でしょ。』
ササモトさんの顔を見て、ドヤ顔をする。
あとは打ち上げるのみ。
『やってやった!!』
勝利を確信し、空気を入れ始める。
そして、持っていた手を離した。
フロートの約半分ほど入れた空気は、
上へ浮いていくにつれ、膨張し、スピードを上げていく。
『空気の量もちょうど良い。さすが、自分。』
心の中で、自画自賛した瞬間、
目の前をもの凄い勢いで、カラビナが通過していった。
『掴み損ねた。』
こうして、また僕はフロートを失敗したのであった。
ササモトさんがいると、どうも失敗してしまうみたい。
この光景を見ていたマナミさんは、
本当に上手に打ち上げていました。
きっと目の前で失敗例を見ていたからでしょう。
水面にあがると快晴だったのが、
いつの間にか曇天の空に。
よーく見ると、デッカイ虹が。
快晴の後、曇天の空に虹を見て、
帰る頃には、ヒョウが降ってきた。
いろんな天気を見た1日。
遠くに来たかいがありました。
ゆきや